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限界日誌

今日も一日限界生活

危険物取扱者乙種四類

昨年7月末、危険物取扱者乙種四類(乙四)の試験を受けた。さすがに半年近く経つと記憶もだいぶ薄れてくるが、このブログで取扱うテーマの一つが資格についてということもあるので一応体験記的なものを書いておきたい。

受験動機は至って単純で、乙四を所持しているとセルフガソリンスタンドの制御卓(セルフスタンドでは事務所内に詰めている乙四または甲種を持つ店員が逐一給油開始/停止を制御卓で操作している)操作が可能となり、接客をしなくて済むといったものである。

そのようなわけで受験しようと思い茨城県の受験日程を調べたところ、かなり先に設定されていたため、頻繁に受験が行われている東京の中央試験センターでの受験にすることとした。最近はインターネットでの受験申請が可能なようで、消防試験研究センターのサイトから申請フォームに入り、情報を入力。その後コンビニで試験手数料を納付して申請を終えた。

数日後、書店に赴き参考書と試験問題集を購入した。ガチガチの文系なだけあって理系よりの乙四についての説明が理解できるだろうかと危惧していたが、解説を見てみたら中学レベルの内容で安堵した。

それから1ヶ月位のち、7月初旬頃にメールにて受験票が送られてきた。PDFファイルが添付されており、これを印刷して、証明写真を添付して当日会場まで来るようにとのことらしい。ちなみにこの受験票は当日替え玉受験防止のための本人確認と同時に回収され、添付した写真はそのまま免状に使われる。受験票だからと適当に撮ってしまうと次回書き換えまでの10年間、そのまま免状が残ることになるので注意した方がいいだろう。

試験勉強は正直おざなりだった。受験申し込みが6月初旬で試験が7月末だったため2ヶ月弱のゆとりがあったこともあって、試験を本格的に意識したのは1週間前、真面目に勉強に取り組んだのは数日前からという有様だった。乙四の合格率は30.0%(平成27年度)という状況だったので、模擬問題集で合格基準超えしていたとはいえ不安感が広がった覚えがある。

そして当日、東京での受験者いわく会場までの道が分かりにくいとのことだったので早めに家を出る。代々木上原駅で降りて試験センターに向かおうとしたが、確かにセンターまでの道は歩車分離された道ではなく単なる閑静な住宅街で、非常にわかりにくかった。ただゆとりを持ってきたこともあって試験時間に遅刻することもなく到着。近くのコンビニで簡単に昼食を取ってセンター前のベンチで最後の勉強をしたのち、試験に臨んだ。

諸注意を聞いたのち試験開始。模擬問題集で見たような問題が多かったので意外に簡単に回答できた。迷ったのは数問ほど。試験時間は120分で、35分経過時点から途中退出可とのことだったが35分内に終わらせることができ、出口に近い席を指定されていたこともあり退出許可後に一番乗りで出ることができた。

途中退出は問題用紙、解答用紙のすべてを出口に控える試験官に提出し、その後の再入室はできない。そこで問題用紙等と引き換えに合格時の免状交付申請に用いる書類一式を受取り、退出した。

試験終了後にふたたび戻る必要はなく、終了後しばらくしてからセンター1階にて結果を掲示、ホームページでも翌日以降に公表され、合格、不合格にかかわらず郵送もされるのでそのまま帰路についても問題はない。ただ私は当日に結果が知りたかったため、しばらく暇つぶしをすることにした。

その足で代々木上原駅まで戻り、電車に乗り国会議事堂前駅まで向かい、首都東京の警備に当たる警視庁を現地指導しつつ憲政記念館まで向かった。受付にて簡単な手続きを済ませた後に館内を観覧した。興味深い展示が多く、公文書を見ると興奮する質としては大変楽しめたが、写真撮影禁止の資料が多かったのが残念だった。館内には刺殺された民主党石井紘基元議員が殺害時に着ていたスーツや名刺等の遺品が展示されており、他のどの展示よりも深い衝撃を与えられた。

そのような展示ばかりの記念館で過ごしていると、センターが閉じる17時までそんなにゆとりがなくなってしまったので退出。首相官邸前の官邸警備隊を現地指導しながらまた電車に乗り代々木上原まで戻った。

少しばかり迷子になり、到着は16時40分頃となってしまったがなんとかセンターまで到着、受験結果を見たところ合格していた。合格率が合格者一覧のところに書き込まれているのだが、今回の試験の合格率は40%くらいだったようだ。

今度こそ疲れがたまった足を引きずりつつ帰路についた。

それからしばらく後、正式な試験結果通知が到着。通知書には各分野(法令、物理・化学、性質・消火)ごとの得点率(各60%以上で合格)が記されているのだが、それぞれ80・100・70%と、苦手意識を抱いていた物理・化学が満点という意外な結果だった。結構危うい状態だった性質・消火は、各危険物ごとの性質やその消火方法について問うもので、暗記要素が極めて強いものだったので数日前から真面目にやった「成果」が露骨に出てしまったということだろう。

免状交付申請締め切りは8月18日に設定されていたが、なかなか面倒なこと(免状交付手数料納付、簡易書留での発送のために郵便局に赴く必要があった)もあって下旬まで存在を忘れていた。思い出し慌てて郵便局で納付、申請書発送を済ませる。締め切りを過ぎても申請は受け付けているが、他の受験者が9月1日交付となる中、1週間遅れの9月7日交付となった免状が送られてきた。

よくよく考えれば受験申請から免状交付まで身分証明書やら住民票やらを提出する機会が一切なく(先述の通り替え玉受験防止のための受験票写真と受験者とを見比べての本人確認はあるが)、はっきり言って偽名にしようが生年月日を少しくらい偽ろうがバレないような気がする。ひょっとしたら危険物取扱者免状は厳格化しつつある本人確認社会の救世主(もちろん免状不実記載の罪に当たるが)になるのではないかと思いWikipediaの「危険物取扱者免状」を見たところ、

現住所の表記も無いため官公庁発行の公印入り写真付公文書であるにもかかわらず身分証明書としてはほとんど通用しない。公文書のため、稀に本人確認書類として受理される事があるが、本人確認としての合理的根拠が無いので、本人確認となっていない事に、免状提示を受ける側が気付かないのがほとんどである。

という記述があった。やはり世の中はそんな甘くはない。まぁWikipediaなので編集者の個人的体験によるところもあるかもしれないし、ひょっとしたら法令に住所を記載してあることなどの具体的要件に触れず、単に「身分証明書」と記載されている場合や、民間企業が自主規制で「身分証明書」の提示を要求している場合は通用するのかもしれないが、下手したら今度は行使罪で処断されかねないし、こんなことで人生を棒に振るのもバカバカしいのでおとなしく事実通りの住所氏名等を記載した方がいいだろう。

とまぁ申請から交付までいろいろあった(家宅捜索やらコミケやらもあった)危険物取扱者受験だった。受験記ではなく日記のような体験談になってしまったが、取得して損するような資格でもないとは思うし、合格率30%とは言うが真面目に勉強すれば合格できるようなものなので、ぜひとも受験してみて欲しい。